大浮世絵展 福岡市美術館で見た


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福岡市美術館で開催中の「大浮世絵展」を観に行ってきました。平日の昼過ぎに行ったのですが、団体で来てる人もいらっしゃってまあまあ混んでいました。喜多川歌麿東洲斎写楽葛飾北斎歌川広重歌川国芳と有名どころを一気に見ることができる面白い展示でした。

 

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入場すると、まずは歌麿美人画がずらっと並びます。

全体的に、キャプションに書かれている説明文がわかりやすくて参考になりました。また、海外の美術館所蔵のものが多く、やっぱり世界的に評価されてるんだなと思いました。

私は、全然美術に詳しくないので美人画ってどれもいっしょの顔に見えるなーと教科書で見るたびに思っていたのですが、じっくり見てみると眉の太さだったり目の形が違っていて細かい描き分けがされていることが分かりました。遊女や町の美人娘など、さまざまな階級の女性が描かれていて、それぞれ雰囲気が違って面白かった。私が好きだったのは、体の線をあえて描かずに着物の柄だけで体の形を浮かび上がらせた作品。女性の丸みがあるシルエットが美しい。現代でも、この手法は挑戦的に思えるから、当時の人からするともっとびっくりしたのではと思います。

次は、東洲斎写楽。歌舞伎役者の絵を描いたことでお馴染みですね。写楽は、絵の登場人物の特徴をデフォルメするのが上手いなあと感じました。悪役はちゃんとそう見えるように恐い表情をしていたり。女性役の描き方も個性的で、そんなに美人には描かれていない(笑)歌麿と違って目が黒っぽいのが特徴ですね。

そして葛飾北斎ゾーンに。最初に黒富士を見て一人で「おお…!」と声が漏れそうになりました。天気が悪い富士山なのですが、色づかいがとても綺麗。空には雲一つなく真っ白なのに対して富士山のふもとの方は真っ黒です。コントラストが素晴らしい作品だと思います。他にも富嶽三十六景中心にいろいろ展示されていました。どれも構図が計算されていて、すごいなと思うばかり。

ここで少し休憩して、広重ゾーンへ。そう、この展覧会って休憩しないと疲れるくらい作品数が多かったんです(笑)広重は、夏に熊本県立美術館の「歌川広重展」でたくさん見たので今回はざっくり見るくらいで終わりました。今回はあまり展示されてなかったけど、私、東海道五十三次で登場する人々を観察するのが好きなんですよ。お風呂で溺れてる人がいたり、柱の穴から抜けなくなってる人がいたり(笑)みんな表情が抜群におもしろい(笑)

最後は歌川国芳。最後の最後に笑えるものを持ってきたなーという印象。国芳さんは、猫ちゃん大好きなので何にでも猫が登場します。一番最後に見た、東海道五十三次の宿を猫に関するダジャレで全部描いた絵がすごかったです。一匹一匹動きが違っていた。

ここで大浮世絵展は終了だったのですが、同時開催で春画も見れたのでそっちも見てきました。入場口に暖簾まであって、いけないところに入る気分になりました(笑)おばさまとおじさまばかりで、若い人は誰もいなかったー。当時の絵師はほとんどの人が春画も描いたそうですが、普通の浮世絵よりもラメ?がたくさん使われてたり、色が鮮やかだったりしてめっちゃこだわって作ってたことがうかがえます。今回はあまり多くの作品数はなかったので、もう少しいろいろ見たかったです。次もひっそり行きます(笑)。

最後に常設展で仏像に癒されて終了です。入場料1500円したけど、これだけいろいろ見れるならお得なのでは?写真撮れるようになったらもっといいと思うけども。

 

美術館の外に出ると大濠公園があるので散歩しながら帰りました。遠くに福岡タワー。
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