劇団四季「壁抜け男(DVD)」を観た

劇団四季ミュージカル 壁抜け男 ~モンマルトル恋物語~ [DVD]

図書館にあったので借りました。

劇団四季といえば、「ライオンキング」や「リトルマーメイド」、「CATS」など大人数で華やかな演出のイメージですが、こちらは少人数。しかし、コメディタッチでおもしろかったです。セリフはなく、全て歌でした。

 

あらすじ

ある日突然、自分に壁を通り抜ける力があることに気がついてしまった郵政省のさえない下級役人デュティユルは、壁抜けの力を使って権力主義の上司を錯乱させることに成功。この日をきっかけに次第に大胆な行動に走る。そんなデュティユルの憧れの人、美しい若妻イザベル。なんとかして彼女にこの熱い想いを伝えたい!そう考えた彼は彼女に自分を知ってもらうため、わざと警察につかまってしまう。果たして恋の行方は。

(説明欄より)

 

感想

テンポがいい歌ばかりで楽しかった。最初に公務員たちが「♪毎日暇だよ~」って歌った後に、デュティユルがタイプしながら手紙を「♪お手紙ありがとうございます~」と読むメロディーが好きでずっと頭に残ってます。歌うのめっちゃ難しそうだけど。あと、壁抜けの能力を使って宝石盗みに成功したときにルンルンで歌ってるのが笑えました。動きがコミカル(笑)それまで普通に真面目に生きてきた男が、初めて人と違うことをするのに楽しみを覚えた感じがよく表現されてるなと思いました。

そして登場人物がみんな個性豊か。八百屋で娼婦のおばさんはヒロインよりも歌ってるんじゃない?ってぐらい出てきて結構ズバズバ言うし、警察2人組もお金ないとか言ってるけどお気楽そうでおもしろい。デュティユルがつかまった後に、実は気があったのと舞い上がって言い寄ってくる同僚の女性には、嘘でしょ(笑)となりました。デュティユルの「え…何言ってんのお前」って戸惑ってる様子が対照的でした。

結末は割とあっさりというか、みんなそんなに悲しんでいる風じゃなくて、ここで終わり?という感じです。デュティユルとイザベルにとっては永遠にいっしょにいられるので幸せということかな。でも少し切なさも残ります。このイザベルはレミゼのコゼットのように可憐なお嬢さんって雰囲気は前半だけで、後半はデュティユルをベッドに誘うダンスなんかしちゃうので、ヒロインといえども自由になるとやっぱり解放的になるのねと思った。レ・ミゼラブル、エビータと重めのものを続けて観てきましたが、今回は笑えるところも多く、同じ人が2役やってたりするので、あれってさっきでてきた警官さんだよね!と見つけるのも楽しかったです。

次は何観ようかなー。